Shodoの校正AIを大幅に改善しました。
その「大幅に」の内容をご説明します。
これまでも変換ミスや助詞の間違い、タイポのチェックがされていましたが、その校正AIをさらに強化しました。
まったく新しい機能の追加というわけではなく、これまでの校正AIがより賢くなったという内容です。
そもそもなぜAIで校正するのか
なぜAIで文章を校正する必要があるのでしょうか?
それは機械的な置き換えに限界があるからです。
たとえば文字列を検索して置き換える場合、どうしても対応できないケースがあります。
もし「ピアノを引く」を「ピアノを弾く」と機械的に置き換えたとしても、「ピアノをこっそり夜中に引く」や「ギターを引く」という間違いには対応できません。
ですがShodoのAIは文脈を把握したうえで置き換えを提案するので、上記のケースも正しく「弾く」へ置き換えます。
助詞の間違いやタイポのチェックも、単なる置き換えルールでは対応できない改善を提案できるのがShodoの利点です。
間違った日本語、活用などを修正
これまでカバーされていなかった以下のような間違いをチェックします。
- おおむねよくある間違いには対応でます(→できます)
- 目を細めてチェックするのは終わです(→終わりです)
- ペンギンを見られなかた(→かった) 場合は返金となります
- 穴が大きいのでそのまま下に落ちする(→落ちる)
- 昨日買っ時計(→買った時計) が壊れた
- 要らなかっと(→なかった) 本棚をリサイクルした
動詞や形容動詞の活用形を間違えている場合や、ひらがなが抜け落ちているケースに対応しています。
この問題についてはお客様からもたくさんのご要望をいただいていました。
今後も改善を進めますので、対応できていない場面などがあればお気軽にご連絡ください。
同音異義語や変換の間違いのチェックを強化
より多くの変換ミス、同音異義語の間違いに対応しました。
- ピアノを夜中に引く(→弾く) のは避けている
- 中断(→中段) からの投げ、起き攻めが強い
- 懸命な創作(→捜索) が続けられたが、犯人は見つからなかった
- 保健(→保険) の適応範囲ではなく全損でした
- 風邪を引いたので近所の内科を受信(→受診) した
- 常人じゃない完成(→感性) をしている
- 彼には人(→一) 目置いている
- 賢明(→懸命) な努力を続けたが優勝を逃した
これまで判定できていなかった変換ミスや同音異義語の間違いをチェックします(当社比5倍ほどに増えています)。
また誤判定をなるべく少なくするよう、より多くのデータをAIに学習させました。
短い文で誤判定が目立っていましたが、その点も改善されています。
- 後で見ます:「観ます」と誤検知していた
- やりますか:「『か』をトル」という誤検知があった
正直、今のAIも100%という完璧ではありません。ですので継続的にAIの精度や性能を改善してまいります。
もし気になる間違いがあればフィードバックをお送りください。
おわりに
ShodoのAIは日々改善を進め、リリースされています。
今回の改善はいつもより大きな内容でしたので、皆さんにご連絡しました。
Shodoは日本語の間違いや書く際の不安をなくし、思うがままに執筆できる世界を作りたいと思っています。
ぜひ今後もご活用ください。
執筆:Kiyohara Hiroki (@hirokiky)
(Shodoで執筆されました)